対応のある群間の検定

2群間、3群以上の多群間 (順序なし/あり) に対応しています

解説

対応のある群間の検定は、同じ被験者群に対して異なる条件を適用した場合や、時間の経過と共に同じ被験者群を測定した場合に使用される統計的手法です。 この種類の検定では、各被験者が両方の条件下でのデータを提供するため、データは「ペア」を形成します。

グラフ

  • ヒストグラム: データの分布を視覚化します。各ビン(区間)にデータがどれだけ含まれているかを示します。
  • 箱ひげ図: データの分布、中央値、四分位数、外れ値を視覚化します。
  • バイオリンプロット: 箱ひげ図の分布情報に密度情報を加えたグラフです。データの密度分布を同時に示します。
  • 散布図: 一方のサンプルを他方にプロットすることで、観察のペアを視覚化します。
  • 並列座標プロット: データポイント間の関係を可視化するために使用されます。それぞれの変数が平行線としてプロットされ、各データポイントはこれらの線を横断する形で描かれます。
  • 正規確率プロット: データが正規分布に従っているかを視覚的に評価します。データの正規性を確認するために使用されます。

統計計算

2群間

  • 対応のある t検定: 同じ被験者群が二つの異なる条件下で異なる結果を示すかどうかを検定します。例えば、同じ被験者が異なる二つの治療法を受けた場合の効果の差を検定する際に用いられます。ペアのt検定では、データが連続的であり、両群間の差異が正規分布していることが前提条件です。

  • Wilcoxon の符号順位検定: データが正規分布に従わない場合、ペアのt検定の代わりにWilcoxon符号順位検定が用いられます。この検定は、ペアのデータセットにおける中央値の差が統計的に有意かどうかを検定します。
  • 符号検定: Wilcoxon符号順位検定よりも制約が少ないノンパラメトリック検定です。差の方向 (正負の符号) のみを用いて、2群の中央値に差があるかを検定します。差の大きさは考慮せず、順序尺度以上のデータで適用可能で、データの分布に関する仮定がほとんどないため、堅牢性が高い検定ですが、検出力はWilcoxon符号順位検定より低くなります。
  • 同等性検定: あらかじめ適切に設計された臨床試験において、新しい治療法や介入の効果が既存の標準治療と同等かどうかを評価するために使用されます。パラメトリックな手法 (TOST: Two One-Sided Tests) に基づき、2群間の平均値の差がユーザ定義の同等性マージン (δ) 内に収まるかを検定します。

多群間

  • 反復測定ANOVA(分散分析): 同じ被験者群に対して時間の経過とともに複数回の測定を行った際に使用される統計手法です。時間の経過や異なる条件下での測定値の変化について、群間での平均値に有意な差があるかどうかを検定します。データが正規分布に従っていることと、分散の均一性が前提条件です。
  • 線形トレンド分析: 順序あり群 (例:治療前→治療中→治療後、低用量→中用量→高用量) において、線形トレンドを検定します。同一被験者の測定値が順序に従って単調に増減するかを評価します。
  • Friedman 検定: 反復測定データが正規分布に従わない場合に用いられるノンパラメトリックな統計手法です。3群以上の関連する群間での中央値に有意な差があるかどうかを検定します。
    • Wilcoxonの符号順位検定を用いたペアワイズ比較: フリードマン検定の結果に基づいて、どの群間に有意な差が存在するかを特定するために使用されます。各ペアの群間で中央値の差を個別に検定します。各ペアの比較には多重比較の補正が必要となる場合があります。
  • Page検定: 順序あり群 (例: 治療前→治療中→治療後) において、単調トレンドを検定します。ノンパラメトリックな手法で、測定値が群の順序に従って単調に増減するかを評価します。

データ形式

通常、Wide Format が適切です。 必要に応じて変換できます。
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アプリ

データ

設定

カラムの順序を drag & drop で変更できます
特定の群の値をシフト

値を変化させて感度分析や仮説検証の探索的分析を行うための機能です。

値のシフトは行われていません

結果