2群の平均値の比較試験のためのサンプルサイズの計算
解説
このアプリケーションは、2つの群 (例:新薬群と対照群) の平均値を比較する臨床試験のためのサンプルサイズを計算します。試験の目的に応じて、以下の4つの方法から選択できます:
等価性試験 (Equality Test)
- 目的: 2つの治療法の平均値に差があるかどうかを検証します。
- 帰無仮説 (H0): μ1 = μ2 (新薬の平均値 = 対照薬の平均値)
- 対立仮説 (Ha): μ1 ≠ μ2 (新薬の平均値 ≠ 対照薬の平均値)
- 帰無仮説が棄却されれば、新薬と対照薬の平均値に差があることが示されます。
同等性試験 (Equivalence Test)
- 目的: 2つの治療法の効果が臨床的に意味のある範囲内で同等であることを示します。
- 帰無仮説 (H0): |μ1 - μ2| ≥ δ (新薬と対照薬の平均値の差の絶対値 ≥ 同等性マージン)
- 対立仮説 (Ha): |μ1 - μ2| < δ (新薬と対照薬の平均値の差の絶対値 < 同等性マージン)
- 帰無仮説が棄却されれば、新薬の平均値が対照薬と同等であることが示されます。
非劣性試験 (Non-Inferiority Test)
- 目的: 新薬が対照薬に比べて劣っていないこと (非劣性) を示します。
- 帰無仮説 (H0): μ1 - μ2 ≤ -δ (新薬の平均値 - 対照薬の平均値 ≤ -非劣性マージン)
- 対立仮説 (Ha): μ1 - μ2 > -δ (新薬の平均値 - 対照薬の平均値 > -非劣性マージン)
- 帰無仮説が棄却されれば、新薬の真の平均値が対照薬に対して非劣性であることが示されます。
優越性試験 (Superiority Test)
- 目的: 新薬が対照薬に比べて優れていること (優越性) を示します。
- 帰無仮説 (H0) : μ1 - μ2 ≤ δ (新薬の平均値 - 対照薬の平均値 ≤ 優越性マージン)
- 対立仮説 (Ha) : μ1 - μ2 > δ (新薬の平均値 - 対照薬の平均値 > 優越性マージン)
- 帰無仮説が棄却されれば、新薬の真の平均値が対照薬よりも優れていることが示されます。
- 優越性マージンには、通常 0 を設定します。
統計的に信頼できる結果を得るために必要なサンプルサイズを事前に計算することで、過小なサンプルサイズによる検出力不足や、過大なサンプルサイズによる不必要なリソースの浪費を避けることができます。
R の出力結果
R出力図形
AI による R 出力結果の解説
データ
結果
{{ reasonForNoResults }}
正規分布の逆関数の計算: \[ z_{\alpha} = \Phi^{-1}(1 - \alpha) \] \[ z_{\beta} = \Phi^{-1}(1 - \beta) \] ここで、\( \Phi^{-1} \) は標準正規分布の逆関数 (累積分布関数の逆関数) を表し、\( 1 - \beta \) は検出力を表します。
サンプルサイズの計算: \[ n_2 = \frac{(z_{\alpha/2} + z_{\beta})^2 \sigma^2 (1 + \frac{1}{k})}{\mu_d^2} \] \( z_{\alpha/2} = \Phi^{-1}(1 - \alpha/2) \) は両側検定のための調整を表します。 \[ n_2 = \frac{(z_{\alpha} + z_{\beta/2})^2 \sigma^2 (1 + \frac{1}{k})}{(\delta - |\mu_d|)^2} \] \[ n_2 = \frac{(z_{\alpha} + z_{\beta})^2 \sigma^2 (1 + \frac{1}{k})}{(\delta + \mu_d)^2} \] \[ n_2 = \frac{(z_{\alpha} + z_{\beta})^2 \sigma^2 (1 + \frac{1}{k})}{(\delta - \mu_d)^2} \]
ここで、
- \( n_2 \) は対照群のサンプルサイズ
- \( k = \frac{n_1}{n_2} \) は割り付け比 (被験群:対照群)
- \( \sigma \) は群間共通の標準偏差
- \( \mu_d \) は被験群と対照群の平均値の真の差
- \( \delta \) は{{ settings['試験タイプ'] }}マージン (通常は 0 を設定します)
被験群のサンプルサイズ \( n_1 \) は \( n_1 = k \cdot n_2 \) で計算されます。
検出力の計算:
検出力は、このサンプルサイズの計算から探索法にて逆算して求めます。
注意:
- 実際のサンプルサイズは切り上げた整数値を使用します。
- 等価性試験は両側検定、その他の試験は片側検定として計算しています。
- 同等性試験では \( z_{\beta/2} \) を使用していますが、これは両側の検出力を考慮するためです。
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