2群の平均値の比較のためのサンプルサイズの計算

2群の平均値の比較のサンプルサイズの計算は、2つのグループ間の差を明確に示すために、どれだけの人数を調査に取り入れるべきかを予測する方法です。

具体例

新しいダイエット方法Aと従来の方法Bを比較します。 参加者のダイエット前後のの体重を測定し、体重減少量を評価します。

  • 2群間の平均値の差: ダイエット方法Aの平均減量が2キログラム、Bが1キログラムと仮定すると、2群間の平均値の差は1キログラムになります。
  • 2群共通の標準偏差: 過去の研究から、ダイエット後の体重減少量の標準偏差は1.5キログラムと推定されていますので、その値を入力します。
  • α エラー (有意水準): 一般的な5%(0.05)とします。
  • 検出力 (1-βエラー): 80%(0.8)の検出力を目指します。
  • サンプルサイズ比: 両グループを等しくし、1:1の比率を選択。
  • 検定方法: 新しいダイエット方法の法が効果が高いことを期待していますが、むしろ効果が余わあ可能性もありうるので、両側定とします。

サンプルサイズの計算:

これらの情報を基に、適切なサンプルサイズを計算します。 効果の差(1キログラム)、標準偏差(1.5キログラム)、αエラー(0.05)、検出力(0.8)、サンプルサイズ比(1:1)を用いて 両側検定 にて計算すると、各々のグループに必要な参加者数 36 が得られます。

もしも減量効果に個人間のばらつき (標準偏差) が大きい場合には、人数は多く必要となります。

また、期待される効果の差が小さい場合にも、人数は多く必要となります。

事前にサンプルサイズを計算して研究計画を立てることで、効果的に研究を行い、信頼性のある結果を得られるようになります。


上の値は、以下の式に基づいた計算結果です

まず、設定されるパラメータは以下の通りです:

  • \( \text{effect_size} \) : 期待される効果の大きさ
  • \( \sigma \) : 標準偏差
  • \( r \) : 2つのグループ間のサンプルサイズ比率
  • \( \alpha \) : 有意水準
  • \( \text{power} \) : 検出したい検出力 (1 - \(\beta\))
有意水準 \( \alpha \) の調整(両側検定の場合): \[ \alpha = \frac{\alpha}{2} \]
次に、Zスコアのクリティカル値は以下のように求められます: \[ Z_{\alpha} = \text{qnorm}(1 - \alpha) \] \[ Z_{\beta} = \text{qnorm}(\text{power}) \]
最後に、それぞれのグループの必要なサンプルサイズは次の式で計算されます: \[ N_1 = (1 + \frac{1}{r}) \times (Z_{\alpha} + Z_{\beta})^2 \times \left( \frac{\sigma}{\text{effect_size}} \right)^2 \] \[ N_2 = r \times N_1 \]