手術データの注入 - 形成外科疾患名・疾患部位・手技名の自動展開

  • 形成外科領域において、疾患名に最終分類を注入すれば、大分類・中分類・小分類・極小分類が自動的に展開されます。
  • 疾患部位は大分類・小分類・疾患左右を同時に指定できます。
  • 手技名に Kコードを指定すれば NCD形式に自動的に展開されます。

最終分類を注入すれば、大分類・中分類・小分類・極小分類が自動的に展開されます。

例えば、最終分類として「皮膚膿瘍」を注入すれば、大分類には「Ⅵ炎症・変性疾患」、中分類には「炎症・変性疾患」、小分類には「頭部の炎症・変性疾患」、極小分類には「皮膚・軟部組織疾患」が自動的に注入されます。

具体的な注入用文字列の例は以下のとおりです。

@NCD_PtDataScraper@
last_disease_name 皮膚膿瘍

なお、当然ですが、NCD に最終分類として存在しない疾患名を注入しようとしてもエラーになります。

疾患名は、NCD の最新のマニュアルにてご確認ください。 CRF症例登録マニュアルのページ

疾患名ではなく、疾患コードで入力することもできます。

@NCD_PtDataScraper@
last_disease_code 61001

実際にお使いになることはあまりないと思いますが、大分類~小分類 を直接設定することもできます。

@NCD_PtDataScraper@
major_disease_code	6
middle_disease_code	21
minor_disease_code	292

疾患部位は、NCD 入力画面ではまず大分類を選択し、続いて小分類を選択し、その後疾患左右を選択するようになっています。

このとき、大分類によって小分類の選択肢が変わってしまうため自動注入が困難でしたが、上記項目をまとめて指定することで自動注入できるように対応しました。

データは、「大分類,小分類,疾患左右」のように指定します。 このとき、疾患左右には、左:0, 右:1, 両側:2, 正中:3 が対応します。

具体的な注入用文字列の例は以下のとおりです。

@NCD_PtDataScraper@
disease_region 体幹,腰部,1

手技は、Kコードを指定することでNCD形式に自動展開されます。 Kコード単体、またはKコードと手技名を組み合わせた形式で注入可能です。 Kコードの書き方は柔軟で、複数の形式に対応しています。

注入できるかどうかの確認は、以下の手順で行えます。 NCD 入力ページの「手技」の入力欄の「追加/変更」を押すと、Kコードまたは手技名の検索のページが開きます。 そこのKコードおよび手技名欄に入力して候補が表示されるものが注入可能です。

Kコードを指定すると、サーバーから対応する手技名が取得され、NCD入力画面に自動展開されます。Kコードは以下の形式をサポートしています:

  1. 基本形: `K123` (K + 3桁の数字)
  2. 拡張形:
    1. `K1231` (基本形 + 1桁の数字)
    2. `K12312` (基本形 + 2桁の数字)
    3. `K123-21` (基本形 + ハイフン + 任意の文字列)

次のように指定すれば、“K006-(1): 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満)” が自動展開されて注入されます。

@NCD_PtDataScraper@
kcode K006-(1)

柔軟な解釈

  1. ハイフン形式 (`K006-1`, `K006-21`) は内部で正規化され、`K006-(1)`, `K006-2-(1)` のように処理されます。
  2. 数字の追加形式 (`K0061`, `K00612`) も同様に正規化され、適切な手技名に変換されます。
  3. 例: `K0061` と `K006-(1)` は同じ手技名に展開され、入力形式の違いを吸収します。
  4. ただし、KコードがNCDデータベースに存在しない場合や、形式が無効な場合 (例: `K12`, `K123a-`) はエラーになります。

Kコードと手技名を “Kコード:手技名” の形式で指定可能です。この場合、Kコードでサーバーから取得した手技名と、指定した手技名が一致するか確認されます。一致しない場合、サーバーの最初の候補が採用され、警告メッセージが表示されます。

下のように指定すれば、Kコード `K0061` に基づく手技名がサーバーで検証され、一致すれば注入されます。一致しない場合、警告が表示され、最初の候補が使用されます。

@NCD_PtDataScraper@
syugi K0061:皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満)

柔軟な解釈

  1. 手技名の表記に多少の揺れ (例: スペースや括弧の違い) があっても、括弧やスペースの削除を行い、部分一致を試みます。
    1. 例: `皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満)` と `皮膚皮下腫瘍摘出術 露出部以外 長径3cm未満` は、同じ手技として認識される可能性があります。
  2. ただし、完全に異なる手技名を指定するとエラーになるため、正確な入力が推奨されます。

Kコードが不明な場合、手技名のみを指定できますが、NCDデータベースに正確に一致しないとエラーになります。

@NCD_PtDataScraper@
syugi_name 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満)

手技名は正確に入力する必要があります。スペース、括弧、句読点の違いでエラーになる場合があります。NCDの最新マニュアルで確認してください。

  1. Kコードの形式: Kコードは `K` で始まり、3桁の数字を基本とし、拡張形式 (`K1231`, `K123-21`) もサポートされます。無効な形式 (例: `K12`, `K123a-`) はエラーになります。
  2. 複数手技の対応: 1つのKコードに複数の手技名が対応する場合、指定した手技名との一致を試みます。一致しない場合、最初の候補が採用され、確認を促すメッセージが表示されます。
  3. 正規化の詳細: 内部では、Kコードの形式を正規表現 `^(K\d{3})(|(\d)(|\d)|-([^\s]+))$` で検証し、必要に応じて `K123-(1)-(2)` のような形式に変換します。これにより、入力形式の揺れを吸収します。
  4. エラー処理: 手技名やKコードが不正な場合、注入は失敗し、エラーメッセージが表示されます。注入後に画面を確認し、データが正しく反映されているかチェックしてください。
  5. NCDマニュアル: 最新のKコードと手技名は、CRF症例登録マニュアルのページで確認してください。

誤った データを設定した場合、実際には注入されないにもかかわらず、注入に成功した旨の表示が出る場合があります。 NCD 入力画面の書き換えは注入操作後に行われるため、NCD Helper はタイミンを合わせて遅延注入する必要があるからです。 あらかじめご了承ください。

形成外科症例のデータ入力ページで試すことができます。年度が異なるとエラーが表示される場合があります。