手術データの注入

ここでは、NCD Helper のもっとも重要な機能であるデータ注入について説明します。

NCD Helper はブラウザの拡張機能として働き、クリップボードのデータを NCD 入力ウェブページの入力欄に注入します。

クリップボードのデータ形式は、下記のような複数行のテキスト形式で、一行あたり一つのデータが含まれます。

@NCD_PtDataScraper@
NCD要素名1 値1
NCD要素名2 値2
NCD要素名3 値3
...

先頭行は、内容が NCD Helper のデータであることを示す確認用コード @NCD_PtDataScraper@ になります。

各行は NCD要素名 をタブもしくは半角スペースで区切って指定します。

NCD要素名 は NCD 入力ページの入力エリアに設定されている要素名で、 はそこに注入される値となります。 適切でない値を設定した場合には注入できないか、エラーの原因となります。

ここで使用する 要素名とその内容の一覧はこちら です。

また、NCD の病名コード(ICD10) と病名の一覧 および、術式コードと術式名の一覧 もご利用ください。 病名および術式の注入には、病名コード/術式コードもしくは病名/術式名の両方がご利用いただけます。 ただ、NCD は予告なく病名/術式名を修正 (全角/半角や空白文字の変更など) を行ってきますので、病名コード/術式コードをご利用いただくほうがトラブルが少ないです。

データ注入は、上記の形式のデータがクリップボードに存在する状態で、NCD Helper の「データ注入」ボタンを押すことで行われます。

データ注入」ボタンが押されると、NCD Helper はクリップボードの内容を解析し、NCD 入力ウェブページの適切な入力欄に指定された値を注入します。

NCD Helper がデータ確定ボタンなどを自動的に押すことはありません。

NCD Helper により値が注入された入力欄は背景がピンク色に変化します(左図)。

NCD Helper は術者・助手、病名、術式名、日付に関してエラー検出機能を有しておりますが、NCD で保存する前に、必ず内容をご確認いただき、予期せぬ値が注入されていないことをお確かめください。

  • クリップボードからの注入
    クリップボードを経由したデータ注入の原理とデータ形式を説明しています。ご自身でマクロを開発される場合にはこちらの情報をご参照ください。
  • すでにあるデータの利用
    すでにあるデータの利用法の概要を解説します。
  • データ注入のサンプル
    各種専門領域における、多数の項目の注入をお試しいただくことができます。100項目以上が一気に注入される様子を体験してください。
  • 院内管理コードの検索機能
    重複登録を避ける目的で、NCD のデータ検索ページにおいて、クリップボードから院内管理コードを注入して検索することができます。
  • 術式名入力補助機能
    頻用する術式名を登録し呼び出す機能や、最近選択した術式名を呼び出す履歴機能があります。
  • 診断名入力補助機能
    頻用する診断名を登録し呼び出す機能や、最近選択した診断名を呼び出す履歴機能があります。
  • 検査値正常範囲の自動判定機能
    血液検査などが正常範囲かどうかを自動判定させる機能があります。
  • 日本消化器外科学会の術式名の注入
    日本消化器外科学会 (以下、JSGS) の術式名の項目への注入が可能です。JSGS 項目は、NCD ページの構造が特殊ですが、NCD Helper が項目名を自動変換て対応しています。
  • 形成外科疾患名・疾患部位・手技名の自動展開
    形成外科領域において、疾患名に最終分類を注入すれば、大分類・中分類・小分類・極小分類が自動的に展開されます。疾患部位は大分類・小分類・疾患左右を同時に指定できます。手技名に Kコードを指定すれば NCD形式に自動的に展開されます。
  • 「表示専門医」における「消化器外科」の自動チェック機能
    術式として消化器外科専門医術式が注入された場合に、「表示専門医」の「消化器外科」がチェックされていなければ自動でチェックを入れることができます。術式ごとにそれが消化器外科専門医術式に該当するか調べる必要がなくなり、また、チェック忘れを防ぐことができます。
  • 内視鏡手術自動チェック機能
    注入された術式が内視鏡手術であると判定された場合に、「内視鏡手術」を自動でチェックできます。術式名に 顕微鏡・眼鏡・鏡検 以外の「鏡」を含むものを内視鏡手術であると判定します。(実際には、術式名だけからでは内視鏡手術かどうか全ては判定できませんので、あくまで補助的な機能とお考えください)
  • ウェブ要素名の確認補助機能
    手術データの注入において、NCD要素名は NCD が入力用ページで指定している HTML 要素名に一致します。その要素名を簡単に確認・取得できる機能が用意されています。