訪問診療などで「セキュア問診票」を遠隔入力ツールとして利用する

電子カルテはスマホなどによる遠隔入力の機能を持たないものも多く、訪問診療や訪問看護の現場での記録は紙ベースであることも多いようです。

帰院後の電子カルテへの転記作業は全くの無駄です。

そのような現場の苦労が、「セキュア問診票」の機能を利用して解決できます。

携帯端末から訪問診療録を入力することで、問診票をモバイル入力ツールとして利用します。 写真も送れますので、褥瘡の状態などの記録にも有用です。

もちろん、別途、訪問前の問診票などを用意しておいて組み合わせるなども自由ですので、記録に要する時間を大きく短縮できます。

1. まず、管理アプリのメニューの「問診表定義一覧」のページを開きます。

2. 共用問診票のリストから「遠隔入力/訪問診療録」を選択してください。

3. これを、個別問診票としてコピーすると利用できます。

問診票エディタの画面にて、問診票の内容をご自身の使いやすいように適宜修正してください。 もちろん、サンプルのまま使い始めていただいて、必要に応じて変更していただくので構いません。

4. エディタのメニューより問診票内容を「クラウドに保存」してください。

  • クラウドに保存することで、スマホアプリから使える状態になります。

5. 画面右の「問診アプリ起動」のタブを選択すると、QRコードが表示されます。

6. このQRコードを読み取ることでスマホアプリが起動しますので、このQRコードを印刷するなり、業務手順書に入れ込むなりして、現場で利用できる状態にしてください。

このQRコードを携帯端末で読み込むと、左のような画面となります。 ここで情報を入力し、送信しておきます。

帰院後に、管理アプリの「回答一覧」より、入力内容を表示し、適宜電子カルテなどに転記してください。

送信された内容はこのように取得されます。 これをクリップボード経由などで電子カルテに転記してください。

このようにすれば、専用の入力端末や回線を用意しなくても、低コストで遠隔入力を実現できます。

「セキュア問診票」では、送信内容を運営会社であるエミュインであっても内容を取得することはできませんので、このような患者情報も安心して送ることができます。 また、送信した内容が端末内には残りませんので、個人用のスマホを利用することも可能です(ただしその場合は患者さん側に誤解を与えないように説明が必要です)。

電子カルテにデータを転送する場合、インターネットから切り離された電子カルテの場合には具体的な転送方法を準備する必要があります。 院内にシステム担当の専門家がいらっしゃる医療施設様におかれましては、その方にご相談いただいてシステムを構築していただくのが最善です。 そうでない診療所などの医療施設様におかれましては、電子カルテのベンダーにご相談いただくとそれぞれに適切な方法を提示されるかと思います。

多くの場合、安全地帯と呼ばれる中間エリアに特別なサーバーを用意する方法になると思われますが、コストがかかるため、代替法として USB や Blootooth を用いた連携が考えられます。

  • いったんファイルに保存してからそのファイルを移動するのであれば、古典的な移動手段として USB メモリを使うこともできます。
  • Microsoft Windows 10 をご利用の場合には、Bluetooth を利用した 「近距離共有(Near Share)」機能を用いることでもファイルを移動できます。
  • Mac をご利用の場合には、ユニバーサルクリップボードの機能は Bluetooth で接続されますので、 インターネットから切り離された電子カルテをご利用の場合でも有効です。
  • 回答内容に画像が含まれない場合には、回答全体をこの管理アプリから QR コードでの出力し、電子カルテ側に QR コード読み込めるスキャナーを用意することで、 回答内容を取り込むことができます。

いくつかの方法が考えられますので、コストを勘案して手間を省く方法をお考えになると良いでしょう。