CHEM-ANIMATE - 化学反応3Dアニメーション

CHEM-ANIMATE は、化学反応式を選択するだけで、反応物から生成物への原子の動きを3Dアニメーションとして観察できるWebアプリケーションです。 化学反応の仕組みを視覚的に理解できる、教育向けツールです。

CHEM-ANIMATEとは？

CHEM-ANIMATEメイン画面

化学の授業で「反応のメカニズム」を理解するのは難しいと感じたことはありませんか？ 化学反応式は「反応物 → 生成物」という結果しか示しておらず、その過程で原子がどのように動いているかを想像するのは困難です。

CHEM-ANIMATE は、そんな課題を解決するために開発されました。

  • 60種類以上のサンプル反応 を12カテゴリから選択
  • 原子の移動をアニメーション表示 - 反応物から生成物へ原子がスムーズに移動
  • PubChem（NIH提供） から正確な3D分子構造を自動取得
  • 反応中間体の表示 - SN1反応のカルボカチオンなど、中間体を経由する反応にも対応
  • PC・スマートフォン・タブレット対応 のレスポンシブデザイン

反応を選択するだけで、エステル化反応から燃焼反応まで、原子レベルで何が起きているかを直感的に理解できます。

ただし、原子が入れ替わる過程は模式的なもので、実際にはもっと複雑な遷移状態を減るわけですが、このアプリでそれを再現するのは無理ですので、あくまで「反応前」と「反応後」が入れ替わるアニメーションになっています。

それぞれの分子の立体構造は、PubChem (アメリカ国立衛生研究所 (NIH) 傘下の国立生物工学情報センター (NCBI) が提供する、化学物質に関する無料の公開データベースです。化学構造、物性、安全性情報に加え、生物活性や実験結果、関連文献などの情報が統合されています) から取得した正確なものです。

主な特長

豊富なサンプル反応（60種類以上）

3Dアニメーション

エステル化、燃焼反応、置換反応、付加反応、酸化還元、脱水反応、縮合反応、加水分解、分解反応、無機反応、芳香族反応、中間体経由反応の12カテゴリを収録。

各反応には教育的な解説が付いており、反応のポイントを学べます。

スムーズな3Dアニメーション

  • 自然な動き: cubicイージング関数による滑らかなアニメーション
  • 段階的な表示: 接近 → 反応 → 分離の3フェーズで反応過程を表現
  • 原子サイズ・ズーム調整: スライダーで表示を自由にカスタマイズ

直感的な操作

  • 再生/一時停止: ボタンひとつでアニメーションをコントロール
  • 進捗バードラッグ: 任意の位置にジャンプして反応の途中を観察
  • 速度調整: 0.25倍〜2倍の速度で再生可能
  • ループ設定: 開始/終了時の停止時間を0〜5秒で調整

利用方法

CHEM-ANIMATE は、ブラウザからアクセスするだけで利用可能です。 インストール不要で、PC・スマートフォン・タブレットで利用できます。

アクセス方法

  • 公開URL: https://app.emuyn.net/chemani/
  • 対応ブラウザ: Chrome、Firefox、Safari、Edgeの最新版
  • 推奨環境: インターネット接続環境（分子データをPubChemからリアルタイム取得するため）

利用方法

プリセットから反応を選択するだけです。

3D表示領域および下部のボタンから、操作できます。

収録反応カテゴリー

カテゴリー 主な反応例
エステル化 酢酸メチル合成、酢酸エチル合成、ギ酸メチル合成、安息香酸メチル合成
燃焼反応 メタン・エタノール・水素・エチレン・プロパン・アセトンの燃焼
置換反応 メタンの塩素化、SN2反応、ベンゼンのニトロ化、フリーデル・クラフツ反応
付加反応 エチレンの水素化・臭素化・水和、アセチレンの水素化、ベンゼンの水素化
酸化還元 エタノール→アセトアルデヒド、2-プロパノール→アセトン、過酸化水素の分解、オゾン分解
脱水反応 エタノール・1-プロパノール・シクロヘキサノールの脱水
縮合反応 アルドール縮合、クライゼン縮合、ベンゾイン縮合
加水分解 酢酸エチル・尿素・無水酢酸の加水分解
分解反応 重曹・炭酸カルシウム・塩素酸カリウムの熱分解、水の電気分解
無機反応 鉄と硫黄、亜鉛と塩酸、マグネシウムの燃焼、アンモニア合成
芳香族反応 ニトロベンゼンの還元、フェノールの臭素化、ベンゼンのアルキル化
中間体経由反応 臭素オニウムイオン、カルボカチオン、アルドール中間体など

合計60種類以上の反応を収録

化学反応一覧

アニメーションの仕組み

CHEM-ANIMATEは以下の流れで反応アニメーションを生成します：

  1. 分子データ取得: PubChem APIから反応物・生成物の3D構造（SDF形式）を取得
  2. 原子マッピング: 反応物と生成物で同じ元素の原子を距離ベースでマッチング
  3. 座標補間: 線形補間とイージング関数で中間位置を計算
  4. リアルタイム描画: 3Dmol.jsで毎フレーム分子構造を再描画

アニメーションフェーズ

アニメーションは3つのフェーズで構成されます：

  1. 接近フェーズ（0-30%）: 反応物同士が近づく
  2. 反応フェーズ（30-70%）: 原子が移動し、結合が組み替わる
  3. 分離フェーズ（70-100%）: 生成物が離れていく

注意事項

  • このアプリケーションは、化学反応に興味を持っていただく目的で設計されています
  • 原子マッピングは元素種と距離に基づく簡易的な実装です。実際の反応機構とは異なる場合があります
  • 結合の切断・形成は視覚的に簡略化して表現しています

研究用途での使用には、元のデータソース（PubChem）を直接参照し、データの正確性を検証してください。

リンク

EMUYN LLC

EDUYN に関するお問い合わせ

プライバシーポリシー